子供たちのけがの傾向

文部科学省は、最近の子供について「体格面での着実な向上がみられるが、運動能力は瞬発力、筋力、持久力、柔軟性など全般に低下傾向にある」と指摘しています。先日も地面に手をついて転倒して前腕骨を骨折した子供が来院していましたが、お母さんも簡単に骨折したことを驚いていました。その一方トップアスリートを目指し毎日過酷な練習でスポーツ障害を発症し来院する患者さんも少なくありません。

成長期は骨や軟骨が発達途上の為、繰り返しの運動で腱や靭帯に引っ張られて痛みをおこし、かかとや肘、膝、腰、肩などを痛める傾向があります。スポーツ障害が重度な場合には、「よねだクリニック」で精査をし、今後のリハビリを進めていきます。安静の指示を出してもチーム状態や、個人のモチベーションの高さ、レギュラー争いなどで指示が守れない子も多いのが現状です。練習がやりたい気持ちは十分理解できますが・・・接骨院で手当てをすれば楽に動けるようになりますが、怪我の完治にはある程度時間がかかります。楽になったから、練習をし、また痛みが出現してしまう。これではやはり治らず、スポーツ障害が残る可能性もでてきます。

 

幼児の場合多くみられるのは、頭、顔、胸の打撲です。手を引っ張られたときに起こるひじ関節の亜脱臼も年間数症例あります。うちの子供には前受け身を教えましたが、転んだときは上手に受け身をしています。

 

子供のけがを防止するには、運動させる時間や遊びの工夫、適切な運動が重要です。家庭や指導者、医療機関が連携を深め子供達を支援していきたいです。

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